シンガポールサッカーをデータで比較!2023年のシンガポールプレミアリーグサッカーを振り返る

2023年も多くの日本人プレーヤーが活躍したシンガポールプレミアリーグ。2023年のシンガポールプレミアリーグベストイレブンでは11人中、5人が日本人プレーヤーということで、シンガポール人プレーヤーよりも日本人プレーヤーが多いという結果になりました。

そんなシンガポールプレミアリーグについて、日本のJリーグとどのような違いがあるか、サッカーデータサイトFooty Statsのデータをもとに、各リーグを比較してみましょう。

目次

1試合あたり平均ゴール数

Jリーグ(J1)シンガポールプレミアリーグ
2.544.19

まずはサッカー観戦の醍醐味、ゴール数の比較です。とにかくシンガポールでは、Jリーグに比べて圧倒的にゴールが入ります。そういう意味では観戦するにはおもしろいかもしれません。2023年では、1試合あたりJリーグが2.54ゴール、シンガポールプレミアリーグが4.19ゴールという結果でした。

データを細かくみていくと、日本のJ1リーグで5点以上入る試合(3-2とか4-1などのスコアの試合)は全体の10%以下なのに対して、シンガポールの試合で5点以上入る試合は全体の40%以上にのぼります。

いかにシンガポールプレミアリーグが得点の入るリーグがわかりますね。

このようによく得点が入る分、得点王のスコアも日本よりハイペースになっていて、2023年のシンガポールプレミアリーグの得点王は25点/24試合なので、シンガポールで得点王を目指すには1試合1点以上のスコアが求められてきます。

1試合あたりの1チームのシュート数

Jリーグ(J1)シンガポールプレミアリーグ
10.7413.04

続いて、シュート数での比較です。

1試合のシュート数と聞いて、感覚的に数字をとらえるのは難しいかもしれませんが、Jリーグは10.74本、シンガポールプレミアリーグは13.04本という結果になりました。やはりゴール数が多い分、シンガポールリーグのほうがシュート数も多い結果になっています。しかし平均得点数はJリーグの1.5倍以上にも関わらず、シュート数はそれほどの差はないことから、シンガポールリーグのほうがゴールの決定率が高いことになり、やはりシンガポールでサッカー観戦していても、ゴールが決まる回数が多いことを示している結果になります。またチーム個別で見ていくと、最下位だったヤングライオンズを除いて、すべてのチームがJリーグ平均以上のシュート数を記録していることからも、シンガポールのサッカー自体、ゴール前の攻防が多いサッカーとなっているのかもしれません。

チーム当たりのクリーンシート

Jリーグ(J1)シンガポールプレミアリーグ
55%33%

筆者も長年、シンガポールサッカーを観戦していますが、いまだに「0-0」というスコアをスタジアム観戦でみたことはありません。ちなみに2023年シーズンは「0-0」というスコアレスドローのゲームは1試合もありませんでした。クリーンシートの記録でも日本では55%がクリーンシート(無失点で試合を終える)ますが、シンガポールは33%しかありません。

ちなみに2023年で一番クリーンシートが多かったGKはアルビレックス新潟シンガポール所属で、シンガポール代表でも守護神として活躍するハッサン・サニー選手になります。

<写真:シンガポール代表守護神、ハッサンサニー選手>

ホームアドバンテージ

Jリーグ(J1)シンガポールプレミアリーグ

さて、次はホームアドバンテージについて、見ていきましょう。

サッカーではよく「アウェイの洗礼」なんて言葉があるくらい、ホームチームが試合をするうえで優位に語られてきます。Jリーグではホームチームの勝利が42%、アウェイチームの勝利が35%という結果に対して、シンガポールではほぼ差がでず、むしろ数字上はホーム勝利43%に対して、アウェイ勝利が45%という結果になりました。

シンガポールプレミアリーグでは国土がせまく、移動のディスアドバンテージや、気候の変動がないことに加えて、スタジアム数に限りがあることから、ホームスタジアムを複数チームで兼用していることからも、試合観戦でもホームチームの空気感を作りづらいことがあげられるかと思います。

またJリーグと比べて、引き分けの試合が半分以下というのも特徴的なところですね。

<写真:シンガポールスタジアムのサポーターの様子>

1試合あたりの警告数

Jリーグ(J1)シンガポールプレミアリーグ
3.024.14枚

最後に1試合あたりの警告数を見てみましょう。参照元のFootyStatsのデータによると1発レッドカードはイエローカード2枚として換算した数字になります。

よく東南アジアサッカーは日本と比べて激しいと聞きますが、警告数についてはJリーグが1試合平均で約3枚なのに対して、シンガポールプレミアリーグは約4枚以上の警告数という結果になりました。

ヨーロッパのリーグなどもJリーグより警告数が多いという話は聞きますが、カウンターを意図的に阻止するプロフェッショナルファールが多い印象がある反面、シンガポールプレミアリーグはそういったリテラシーの高いファールよりも、純粋に荒いファールが多い印象です。またファールをとる審判の感覚も、どうも日本のそれとは異なっているように感じられることが多く、日本からきた選手もとまどうことが多いです。ちなみにシンガポールプレミアリーグでもVARを採用したジャッジ運営になっています。

※今回参考にしたデータは以下サイトからも確認いただけます

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最後に

上記の通り、シンガポールでのサッカー観戦は日本と比べて、多くのゴールを楽しめる試合が多いのが特徴です。

逆にクリーンシートの試合も少なく、失点シーンをみていると、各チームもっと守備的な補強が求められるのでは、と感じてしまうことも多いです。

みなさんも一度、足を運んでみて、シンガポールサッカーを堪能してみてください。

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